頻尿とは?【横浜フロント脳神経・泌尿器科 小林副院長 監修】
- 6 日前
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尿が近い、何度もトイレに行きたくなる、夜中に何回も目が覚める――このような症状でお困りではありませんか。
頻尿は、加齢による変医師けでなく、過活動膀胱、前立腺肥大症、尿路感染症、糖尿病、膀胱がんなどが関係している場合があります。一時的なものと思っていても、背景に治療が必要な病気が隠れていることもあるため注意が必要です。
この記事では、頻尿とは何か、主な原因、考えられる病気、対処法、受診の目安について、泌尿器科専門医がわかりやすく解説します。
この記事でわかること
頻尿の定義
頻尿の主な原因
頻尿の背景にある病気
自宅でできる対処法
泌尿器科を受診したほうがよい症状

頻尿とは?
頻尿とは、一般的に**「尿が近い」「排尿回数が多い」**という症状を指します。
医学的には、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上、または夜間に2回以上トイレに行く状態がひとつの目安とされています。
ただし、1日の排尿回数には個人差があります。そのため、回数が基準未満であっても、ご本人が不便や苦痛を感じている場合には頻尿と考えてよいでしょう。
頻尿でよくある症状
頻尿のある方には、次のような症状がみられることがあります。
トイレが近くて外出が不安になる
急に強い尿意が起こる
夜中に何度もトイレで起きる
排尿してもすっきりしない
我慢できずに尿が漏れてしまう
水分を取っていないのに尿回数が多い
このような症状が続く場合は、単なる体質ではなく、膀胱や前立腺、神経、代謝の異常が関係している可能性があります。
頻尿の主な原因
頻尿の原因はひとつではありません。代表的な原因として、過活動膀胱、残尿過多、多尿、尿路感染、腫瘍、心因性などが挙げられます。
1. 過活動膀胱
過活動膀胱は、膀胱にまだ十分尿がたまっていないのに、自分の意思とは関係なく膀胱が収縮してしまう状態です。そのため、急に強い尿意が起こる尿意切迫感が出現し、何度もトイレに行くようになります。
場合によっては、尿意に間に合わず切迫性尿失禁が起こることもあります。
過活動膀胱は比較的多い病気で、以下のような背景で生じることがあります。
加齢による膀胱機能の変化
前立腺肥大症による排尿障害
脳卒中
パーキンソン病
脊髄の病気
明らかな原因のない特発性の変化
2. 残尿過多
残尿とは、排尿した後も膀胱の中に尿が残っている状態です。膀胱内に尿が残っていると、すぐまた尿意を感じるため、頻尿の原因になります。
主な原因には次のようなものがあります。
前立腺肥大症
神経因性膀胱
糖尿病による神経障害
腰部椎間板ヘルニア
子宮がんや直腸がん手術後の神経障害
膀胱をうまく収縮させることができないと、排尿障害や尿排出障害を起こし、残尿が増えていきます。
3. 多尿
多尿とは、1日の尿量そのものが増えている状態です。この場合、膀胱に問題がなくても、尿量が多いためにトイレの回数が増えます。
多尿の背景には以下が考えられます。
水分の取りすぎ
利尿薬の影響
糖尿病
内分泌疾患
カフェインやアルコールの過剰摂取
「頻尿」のように見えて、実際には尿量が多いことが本質であるケースも少なくありません。
4. 尿路感染
膀胱炎、前立腺炎、尿道炎などの尿路感染症でも頻尿が起こります。炎症によって膀胱や尿道の知覚神経が刺激されるためです。
尿路感染がある場合には、頻尿に加えて次の症状を伴うことがあります。
排尿時の痛み
残尿感
尿のにごり
発熱
下腹部痛
会陰部の違和感
こうした症状がある場合は、早めの受診が大切です。
5. 腫瘍
頻尿の原因として頻度は高くありませんが、膀胱がんなどの腫瘍が関係している場合があります。
膀胱がんでは、特に血尿が重要なサインです。一方で、まれに膀胱の刺激症状として、頻尿や尿意切迫感が前面に出ることもあります。
「尿が近いだけ」と思っていても、血尿を伴う場合は必ず泌尿器科での精査が必要です。
6. 心因性頻尿
心因性頻尿は、膀胱や尿道に異常がなく、尿量にも問題がないにもかかわらず、トイレが気になって何度も行ってしまう状態です。
ストレス、不安、緊張などが背景となることがあり、特に
外出前
会議前
電車やバスに乗る前
就寝前
などに症状が強くなることがあります。
ただし、自己判断は禁物です。心因性と思っていても、実際には器質的な疾患が隠れていることがあるため、まずは泌尿器科での評価が重要です。
頻尿の背景に隠れていることがある病気
頻尿は症状名であり、病名ではありません。そのため、以下のような病気が背景に隠れていることがあります。
過活動膀胱
前立腺肥大症
神経因性膀胱
膀胱炎
前立腺炎
糖尿病
膀胱がん
尿路結石
骨盤底機能の低下
ストレス関連疾患
特に、高齢の方、男性、糖尿病がある方、神経疾患のある方、手術歴のある方では、詳しい検査が必要になることがあります。
頻尿に対する対処法
頻尿が気になるときは、まず原因を見極めることが大切です。自己判断で水分を極端に減らすと、脱水や膀胱刺激の悪化につながることもあります。
まずは排尿日誌をつけましょう
頻尿の評価では、排尿日誌(排尿記録)がとても役立ちます。以下を3日ほど記録すると、原因の手がかりになります。
トイレに行った時間
1回ごとの排尿量
水分を摂った時間
水分を摂った量
尿意切迫感の有無
尿漏れの有無
排尿日誌によって、
水分摂取が多すぎないか
夜間尿が多いか
1回量が少ないのに回数だけ多いか
尿量自体が増えているか
などが見えてきます。
日常生活で見直したいポイント
頻尿の改善のために、以下を見直すことが役立つ場合があります。
夕方以降の水分摂取を調整する
カフェインやアルコールを取りすぎない
利尿作用のある飲料を控える
体を冷やしすぎない
便秘を改善する
睡眠を整える
ストレスをためすぎない
ただし、症状の原因によって必要な治療は異なります。生活習慣の調整だけでは改善しない場合は、泌尿器科で相談することが大切です。
こんな頻尿は早めに受診してください
次のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
血尿がある
排尿時に痛みがある
発熱を伴う
夜間頻尿が急に増えた
尿が出にくい
排尿後も残っている感じが強い
尿漏れがある
のどの渇きや体重減少を伴う
症状が長く続いている
日常生活や仕事に支障が出ている
頻尿は、早めに原因を調べることで改善しやすい症状です。放置せず、適切な診断と治療につなげることが重要です。
横浜フロント脳神経外科・泌尿器科での頻尿診療
当院では、頻尿でお悩みの方に対して、症状や背景を丁寧に確認し、必要に応じて検査を行いながら原因を見極めます。
頻尿の原因は、過活動膀胱のような機能的な問題だけでなく、感染症、前立腺肥大症、神経因性膀胱、糖尿病、腫瘍など多岐にわたります。そのため、症状に応じた適切な評価と治療が大切です。
「年齢のせいだから仕方ない」「水分を減らせばよいと思っていた」そのように考えていた方でも、治療によって症状が改善することがあります。
頻尿でお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
頻尿は何回から異常ですか?
一般的には、朝から就寝までに8回以上、夜間に2回以上が目安です。ただし、回数だけでなく、ご本人が困っているかどうかも重要です。
頻尿は年齢のせいですか?
加齢が関係することはありますが、それだけではありません。過活動膀胱、前立腺肥大症、感染症、糖尿病などが原因のこともあります。
水分を減らせば治りますか?
水分の取りすぎが原因なら改善することがありますが、病気が背景にある場合は根本的な解決になりません。極端な制限はおすすめできません。
夜中に何度もトイレに起きるのも頻尿ですか?
はい。夜間に2回以上トイレに起きる場合は、夜間頻尿として相談の対象になります。
頻尿で泌尿器科を受診するべきですか?
はい。特に、血尿、痛み、残尿感、尿漏れ、急な悪化がある場合は早めの受診をおすすめします。
頻尿でお悩みの方へ
頻尿は、生活の質を大きく下げる症状です。しかし、原因をきちんと調べることで、改善できるケースが少なくありません。
トイレが近くて困る
夜中に何度も起きてつらい
急な尿意で不安になる
排尿後もすっきりしない
このようなお悩みがある方は、我慢せずに泌尿器科へご相談ください。
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監修者情報
小林 良祐(こばやし りょうすけ)横浜フロント脳神経外科・
泌尿器科副院長・泌尿器科部長日本泌尿器科学会専門医
経歴弘前大学医学部卒業
横浜市立大学附属病院
茅ヶ崎市立病院
小田原市立病院
平塚共済病院
さがみ林間病院
横浜フロント脳神経外科・泌尿器科 副院長・泌尿器科部長
保有資格・所属学会日本泌尿器科学会
専門医日本泌尿器内視鏡
ロボティクス学会
腹腔鏡技術認定医日本がん治療認定医機構
がん治療認定医緩和ケア研修会
修了ボトックス講習
実技セミナー 修了






