石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)【整形外科】
- 4月17日
- 読了時間: 3分
突然の激痛の原因と治療

■ 石灰沈着性腱板炎とは
石灰沈着性腱板炎は、肩の腱(腱板)に**リン酸カルシウム結晶(石灰)**が沈着し、急激な炎症を引き起こすことで発症する疾患です。
特に40〜50歳代の女性に多いことが知られています。
■ 症状(特徴的なポイント)
本疾患の最大の特徴は、突然発症する激烈な痛みです。
夜間に突然発症する強い肩の痛み
痛みで睡眠が妨げられる
肩を全く動かせない
患側を下にして寝られない
五十肩と似ていますが、痛みの強さが桁違いです
■ 病期(経過の違い)
石灰沈着性腱板炎は、経過により3つに分類されます。
急性期(発症〜約4週間)
強い炎症と激痛→ 受診が最も多い時期
亜急性期(1〜6ヶ月)
中等度の痛みが持続→ 日常生活に支障
慢性期(6ヶ月以上)
運動時痛が主体→ 石灰が硬化し再発を繰り返すことあり
■ 原因と病態(なぜ激痛が起こるのか)
腱板内に沈着した石灰は時間とともに変化します。
初期:ミルク状
中期:ペースト状(歯磨き粉様)
後期:石膏状(硬化)
石灰が増大・圧迫すると痛みが増強し、腱板から滑液包へ破れ出る瞬間に激痛が発生
■ 診断
問診・診察
突然の激痛という特徴的エピソード
圧痛・可動域制限
画像検査
レントゲン
→ 石灰沈着を確認(診断の決め手)
エコー検査
→ 石灰の位置・大きさを評価
→ そのまま治療へ移行可能
MRI(必要時)
→ 腱板断裂の合併評価
■ 五十肩との違い(重要)
項目 | 石灰沈着性腱板炎 | 五十肩 |
発症 | 突然 | 徐々に |
痛み | 非常に強い | 中等度 |
可動域 | 痛みで動かせない | 徐々に制限 |
原因 | 石灰 | 炎症・癒着 |
「突然の激痛」は本疾患を強く疑うサイン
■ 治療
保存療法(基本方針)
多くの症例は保存療法で改善します。
急性期治療(最も重要)
強い痛みを速やかに改善することが目的です。
消炎鎮痛薬(内服)
ステロイド注射
局所麻酔注射
石灰吸引・穿刺治療(高効果)

エコーガイド下に針を刺し石灰を破砕・吸引する治療です。
ミルク状の石灰に対して非常に有効 痛みの即時改善が期待できる
慢性期治療
石灰が硬化した場合
リハビリ(可動域改善・拘縮予防)
物理療法(血流改善)
手術(適応)
以下の場合に検討されます
保存療法で改善しない
痛みが長期持続
日常生活に大きな支障
関節鏡手術で石灰を摘出
■ 放置するとどうなるか
慢性疼痛への移行
可動域制限(拘縮)
再発の繰り返し
早期治療が重要です
■ 当院の強み
エコーによる正確な診断
診断から治療(注射・吸引)まで一貫対応
病期に応じた治療戦略
リハビリ連携による機能回復
■ まとめ
石灰沈着性腱板炎は突然の激痛を伴う肩疾患の代表例です。
強い痛み=早期受診が重要
エコー診断で迅速対応
吸引治療で劇的改善も可能
当院では、患者さまの状態に応じて最適な治療を組み合わせて早期改善を目指します。
クリニック情報
THE YOKOHAMA FRONT BAYSIDE CLINIC
ザ・ヨコハマフロント・ベイサイドクリニック
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