膝周囲の神経障害【整形外科】
- 5月5日
- 読了時間: 4分
更新日:6 日前
(上内側膝神経・下内側膝神経・伏在神経・腓骨神経)
ザ・ヨコハマフロントベイサイドクリニック
整形外科・スポーツ整形外来
公開日:2026年5月1日
監修:整形外科専門医

この記事でわかること
・膝の痛みの原因(関節内と関節外の違い)・神経障害による膝痛の特徴・原因となる代表的な神経・レントゲンで異常がない理由・エコーを用いた診断と治療(ハイドロリリース)
膝の痛みの原因分類
関節内の要因
・変形性膝関節症(軟骨の摩耗)・半月板損傷・関節水腫・関節炎・靭帯損傷
関節外の要因
・滑液包炎・鵞足炎・膝蓋腱症(ジャンパー膝)・オスグッド病・神経障害(本テーマ)
神経障害とは
膝周囲を走行する神経が、周囲組織との癒着や圧迫、滑走不全を起こすことで痛みを生じる状態です。
構造的な異常が画像に写りにくく、「原因不明の膝痛」とされることがあります。
関与する主な神経
上内側膝神経
膝内側上方の痛みの原因となることが多い
下内側膝神経
膝内側下方の痛みに関与
伏在神経
膝内側〜下腿にかけての痛みや違和感
腓骨神経
膝外側から下腿外側の痛みやしびれ
症状の特徴
・レントゲンで異常がないのに痛い・ヒアルロン酸注射で改善しない・ピンポイントの痛み・押すと再現される痛み・動きに伴う違和感や引っかかり感・しびれや電気が走るような痛み(場合による)
なぜ画像で異常が出ないのか
神経障害は「構造」ではなく「機能(滑走)」の問題です。
そのため・レントゲンでは写らない・MRIでも明確でないことがある
という特徴があります。
また、レントゲン所見と痛みの強さは一致しないことも多く・変形が強いが痛みがない人・変形が軽いのに強い痛みがある人が存在します。
検査・診断
診察
・圧痛点の確認・神経走行に一致した痛みの再現
エコー検査
・神経周囲の状態評価・癒着や滑走障害の確認
診断的治療(重要)
エコーガイド下ハイドロリリースを行い 痛みが軽減すれば神経障害が関与していると判断します
治療
エコーガイド下ハイドロリリース
神経周囲に薬液を注入し・癒着を剥離・滑走性改善・痛み軽減を図ります
薬物療法
・鎮痛薬・神経障害性疼痛に対する薬剤
リハビリテーション
理学療法士による・筋肉・筋膜の柔軟性改善・神経の滑走改善・動作指導
当院の診療方針
当院では膝の痛みに対して「関節内か関節外か」を明確にすることを重視しています。
・画像所見に依存しすぎない診断・エコーを用いた動的評価・ハイドロリリースによる診断と治療の両立・リハビリとの併用
他院で手術を勧められた方でも、神経障害が原因の場合は保存的治療で改善するケースがあります。
よくある質問
Q:レントゲンで異常なしでも痛いのはなぜですか
A:神経や筋膜の問題は画像に写らないことがあります
Q:ヒアルロン酸が効かないのはなぜですか
A:関節内ではなく神経由来の痛みの可能性があります
Q:ハイドロリリースはどのような治療ですか
A:エコーで確認しながら神経周囲の癒着を剥がす注射治療です
Q:手術しかないと言われましたが本当ですか
A:神経障害が原因の場合、保存的治療で改善することがあります
受診の目安
・レントゲンで異常なしと言われたが痛い
・ヒアルロン酸注射で改善しない
・ピンポイントで痛い
・膝内側や外側に違和感が続く
・長期間改善しない膝痛
これらがある場合は神経障害の可能性があります。
結論
膝の痛みは関節内の異常だけでなく、神経の滑走障害や癒着によって生じることがあります。レントゲンで異常がない、または変形性膝関節症の治療で改善しない痛みでは、神経障害を疑うことが重要です。
ご相談・ご予約
膝の痛みの原因は一つではありません。
当院では、関節内・関節外の両面から評価し、本当の原因に対する治療を行っています。
クリニック情報
THE YOKOHAMA FRONT BAYSIDE CLINIC
ザ・ヨコハマフロント・ベイサイドクリニック
〒221-0835
神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町一丁目41番地
THE YOKOHAMA FRONT 3階
(THE YOKOHAMA FRONT CLINIC MALL内)





