乳児脂漏性湿疹 【皮膚科】
- 5月8日
- 読了時間: 4分
更新日:6 日前

〜赤ちゃんのフケ・かさぶたは放置しないでください〜
疾患の概要
乳児脂漏性湿疹とは、生後間もない赤ちゃんにみられる皮膚トラブルの一つです。特に生後2〜3ヶ月頃までは、母体由来のホルモンの影響により皮脂分泌が活発になり、皮膚のバランスが崩れやすくなります。
この皮脂の過剰分泌が原因となり、湿疹やかさぶた、フケのような症状が現れます。
症状
以下のような症状が特徴です。
おでこや頭皮のフケ・かさぶた
眉毛・耳周囲の黄色っぽい皮膚変化
わきの下や股の赤み・湿疹
カサカサした乾燥型
じくじくした湿潤型
クリーム色の厚いかさぶた(痂皮)
症状の見た目は個人差が大きく、軽症から中等症まで幅広く見られます。
原因
主な原因は以下の通りです。
皮脂の過剰分泌(ホルモンの影響)
皮膚のターンオーバーの異常亢進
角質の蓄積(フケ状変化)
常在菌「マラセチア」の関与
特にマラセチアは正常な皮膚にも存在しますが、皮脂が多い環境で増殖し、炎症を引き起こすことがあります。
進行・注意点
多くの場合は自然軽快しますが、以下の場合は注意が必要です。
湿疹が広がる
ジュクジュクしている
強い赤み・炎症がある
長期間治らない
乳児期の皮膚炎を放置すると、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患のリスクに関与する可能性が指摘されています。
検査
通常は視診で診断可能です。必要に応じて以下を行います。
皮膚の状態評価
二次感染の有無確認
他の皮膚疾患との鑑別
治療
症状に応じて段階的に行います。
① スキンケア(基本)
低刺激のベビーソープで洗浄
皮脂やかさぶたをやさしく除去
保湿剤で皮膚バリアを維持
② 外用治療
抗真菌薬(マラセチア対策)
ステロイド外用(炎症が強い場合)
※短期間・適切量で使用

当院の治療方針
当院では以下を重視しています。
「治す」だけでなく再発予防
保護者へのスキンケア指導
必要最小限の薬物療法
アレルギーリスクを見据えた早期介入
赤ちゃんの皮膚は非常にデリケートなため、**強すぎる治療ではなく“最適なバランス”**で対応します。
Q&A
Q. 放っておいても治りますか?
軽症であれば自然に改善することもありますが、悪化するケースもあるため早期対応をおすすめします。
Q. うつる病気ですか?
うつる病気ではありません。常在菌と皮脂バランスの問題です。
Q. 市販薬で大丈夫ですか?
自己判断はおすすめしません。赤ちゃんの皮膚は個人差が大きいため、専門医の診察が重要です。
受診の目安
以下の場合は早めにご相談ください。
赤みやジュクジュクが強い
かさぶたが広範囲
なかなか治らない
繰り返す
結論
乳児脂漏性湿疹は多くが一時的なものですが、適切なスキンケアと早期治療で悪化やアレルギーリスクを防ぐことが重要です。
まとめ
乳児脂漏性湿疹はよくある疾患ですが、「軽いから様子見」ではなく適切なケアが重要です。
将来の皮膚トラブル予防のためにも、早めの対応をおすすめします。
ご予約・受診について
当院では小児科、皮膚科専門の診療を行っております。赤ちゃんの皮膚トラブルでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

経歴
東海大学医学部医学科卒業後
横浜市立大学附属市民総合医療センター
東邦大学医療センター大森病院皮膚科入
大学病院では、アトピー・生物製剤専門外来(デュピクセント)、
美容・レーザー外来を担当。
その後、JCHO東京高輪病院
都立荏原病院皮膚科診療責任者
都立荏原病院皮膚科医長を経て、現在に至る。
アトピー性皮膚炎
尋常性ざ瘡(にきび)
尋常性疣贅(いぼ)治療を得意とする
資格・所属
日本皮膚科学会認定
皮膚科専門医
指導医日本美容皮膚科学会 正会員日本皮膚病理組織学会
正会員ボトックスビスタ® 認定医ジュビダームビスタ® 認定医
医院長 黒沼 亜美(皮膚科医)クリニック情報
THE YOKOHAMA FRONT BAYSIDE CLINIC
ザ・ヨコハマフロント・ベイサイドクリニック
〒221-0835
神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町一丁目41番地
THE YOKOHAMA FRONT 3階
(THE YOKOHAMA FRONT CLINIC MALL内)





