脳梗塞と糖尿病 【脳神経外科】
- 5月14日
- 読了時間: 6分
糖尿病は“脳梗塞の第4の合併症”
横浜で脳神経外科・糖尿病治療なら

結論|糖尿病は“血糖の病気”ではなく、“血管の病気”です
糖尿病は単に「血糖値が高いだけ」の病気ではありません。高血糖の状態が続くことで全身の血管が傷つき、脳梗塞・心筋梗塞・認知症など重大な病気を引き起こす原因になります。
特に脳梗塞は、糖尿病患者さんにおいて発症リスクが高く、近年では「糖尿病の第4の合併症」と呼ばれるほど重要視されています。
脳梗塞は一度発症すると、麻痺・言語障害・認知機能低下・寝たきりなど生活に大きな影響を与える可能性があります。しかし逆に言えば、血糖管理・生活改善・早期治療によって予防できる病気でもあります。

この記事でわかること
糖尿病と脳梗塞の関係
なぜ高血糖で血管が詰まりやすくなるのか
糖尿病の人が注意すべき脳梗塞の症状
脳梗塞を予防するために重要なこと
当院で行っている糖尿病・脳卒中予防治療
糖尿病と脳梗塞はなぜ関係するのか?
糖尿病では血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなります。この高血糖状態が続くことで、血管の内側が徐々に傷つきます。
すると血管内部に「プラーク」と呼ばれるコレステロールの塊や炎症が蓄積し、血流が悪化します。
さらに、
血液が粘りやすくなる
動脈硬化が進行する
血栓(血の塊)ができやすくなる
血管が狭くなる
といった変化が起こり、脳の血管が突然詰まることで脳梗塞を発症します。
特に日本人は欧米人と比較して、糖尿病による脳卒中リスクが高いことが知られており、九州大学の「久山町研究」でも糖尿病と脳卒中の強い関連が報告されています。
脳梗塞は糖尿病の「第4の合併症」
糖尿病の三大合併症として有名なのが、
糖尿病性網膜症
糖尿病性腎症
糖尿病性神経障害
です。
これらは主に細い血管に起こる障害ですが、脳梗塞はより太い血管にも起こるため、突然重篤化する危険があります。
そのため現在では、「脳梗塞は糖尿病の第4の合併症」
として非常に重要視されています。
脳梗塞は命に関わるだけでなく、後遺症によって仕事や日常生活に大きな影響を与えることがありす。
糖尿病の人が注意すべき脳梗塞の初期症状
次のような症状が突然出た場合は、脳梗塞の可能性があります。
片側の手足のしびれ・麻痺
突然、片腕や片脚に力が入らなくなることがあります。
ろれつが回らない
言葉が出にくい、会話がおかしいと感じたら注意が必要です。
顔のゆがみ
笑った時に片側だけ口角が下がることがあります。
めまい・ふらつき
まっすぐ歩けない、急に強いめまいが出る場合があります。
視野異常
片目が見えにくい、視界が欠けることがあります。
糖尿病による脳梗塞を予防するには?
1. 血糖値をしっかり管理する
HbA1cを適切にコントロールすることが最重要です。
高血糖状態を放置すると血管障害は確実に進行します。
2. 高血圧・脂質異常症も同時に治療する
脳梗塞は、
高血圧
高コレステロール
肥満
喫煙
睡眠不足
運動不足
などが重なることでリスクがさらに高まります。
糖尿病だけでなく、全身管理が重要です。
3. 運動習慣を作る
運動には、
血糖改善
血圧低下
動脈硬化予防
体重減少
血流改善
など多くのメリットがあります。
ウォーキングなどの軽い有酸素運動でも継続が大切です。
4. 食生活を見直す
糖質・脂質・塩分の過剰摂取を避けることが重要です。
特に、
清涼飲料水
菓子類
深夜の食事
アルコール過多
は血糖悪化や動脈硬化を進行させる原因になります。
当院での糖尿病・脳梗塞予防治療
横浜フロント脳神経外科・泌尿器科 では、脳神経外科の視点から「脳梗塞を防ぐ糖尿病治療」を重視しています。
当院では、
食事療法
運動療法
生活習慣改善
脳卒中予防指導
に加えて、体重減少や血糖改善効果が期待できる薬剤を積極的に活用しています。
主な治療薬
SGLT-2阻害薬
GLP-1受容体作動薬
GIP/GLP-1受容体作動薬
これらは単なる血糖改善だけでなく、
体重減少
動脈硬化予防
心血管リスク低下
も期待されている最新治療です。
フィットネス施設とも連携
当院では、運動習慣を身につけるため、横浜駅直結のフィットネス施設とも連携しています。
運動は「一時的に頑張る」のではなく、「続けること」が最も重要です。
医療と運動を組み合わせることで、脳梗塞予防につなげています。
よくある質問(Q&A)
Q. 糖尿病だと必ず脳梗塞になりますか?
必ずなるわけではありません。しかし、糖尿病を放置すると脳梗塞リスクは大きく上昇します。
早期治療と継続的管理が重要です。
Q. 血糖値が少し高いだけでも危険ですか?
境界型糖尿病でも動脈硬化は進行することがあります。「まだ大丈夫」と放置しないことが重要です。
Q. 脳ドックは受けた方がいいですか?
糖尿病・高血圧・脂質異常症がある方は、脳ドックによる早期発見が非常に有効です。
無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)が見つかることもあります。
このような方はご相談ください
糖尿病を指摘されている
HbA1cが高い
血圧やコレステロールも高い
家族に脳梗塞歴がある
手足のしびれがある
ろれつが回りにくい
将来の脳卒中が不安
脳ドックを受けたい
横浜で糖尿病・脳梗塞予防ならご相談ください
糖尿病は“静かに血管を傷つける病気”です。症状がないまま進行し、ある日突然脳梗塞を発症することもあります。
だからこそ、「今は元気だから大丈夫」
ではなく、“今のうちから予防する”ことが大切です。
脳梗塞を防ぐために、血糖・血圧・生活習慣を一緒に見直していきましょう。
参考文献
日本脳卒中学会「脳卒中治療ガイドライン2021」
九州大学 久山町研究
厚生労働省 e-ヘルスネット「糖尿病」
執筆者情報

折居 真綾
ドクターマーヤ(Doctor Maaya)
岩手県出身。幼少期よりファッションや
デザインに強い関心を持つ。
1994年、岩手医科大学医学部に入学。
2000年3月に卒業し、医師国家資格を取得。
同年、慶應義塾大学病院外科研修を経て、脳神経外科に入局
臨床経験を積みながら、2006年に脳神経外科専門医を取得。
医師としてのキャリアを築く一方で、幼少期から抱いていた
「デザインへの情熱」を持ち続け、医局内や病院において
イラスト制作、医局内配布グッズのデザイン、学会ポスター
制作などを手掛ける。
その活動を通じてデザインへの志向をさらに深め、専門的に
学ぶことを決意。日本外国語専門学校海外芸術大学留学科にて
デザイン・芸術分野の基礎を修得。
2010年、ファッションへの想いを本格的に追求するため新たな一歩を踏み出す





